どうもピヨンヌです。皆さん、最近どうですか?
さてさて、前回は住宅ローンの頭金のお話をしました。今回は固定金利と変動金利のどちらがいいのかを考えてみましょう。
また、他の住宅ローン関連の記事を読みたい方は、以下のリンクを参照してください。
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変動金利のメリット・デメリット
みなさん当然ご存知だと思いますが、変動金利は将来金利が上昇したり低下したりする商品です。だから、将来金利が低下すると期待している人や上昇しないと考えている人が変動金利を選び、上昇する可能性が高いと考えている人なら、固定金利を選べばいいと思いますよね。
確かに住宅ローン金利がそのように動いてくれていればいいのですが、実は変動金利の基準金利は過去8年程度動いていません(2017年時点)。都市銀行である三井住友銀行のデータを参照すると、もっと長い期間でも、2000年以降ほとんど2%半ばから動いておらず、日本銀行のゼロ金利解除の影響を受けた2006年~2008年の間に2%台後半まで上昇している程度です。
最近の住宅金利が史上最低水準であるのは、基準金利からの引き下げ幅を各銀行が一生懸命拡大しているからなんですね。
過去起こったことが、将来も永久的に続くわけではありませんが、私がデータを遡れたここ17年ぐらいはほとんど変動金利の基準金利は変動していないという事実がわかります。そして、この期間は日本銀行が量的緩和政策やマイナス金利政策まで導入している期間にもかかわらず、住宅ローンの基準金利はほとんど引き下げられていません。となると、逆に多少の金利上昇でも、住宅ローンの基準金利は引き上げられないと想定することも容易です。
固定金利のメリット・デメリット
当然こちらも皆さんご存知の通り、金利が固定されているため、将来金利が上昇しても返済が変わらないメリットがありますよね(金利が低下した場合は返済が減りませんが、あまり想定できないため、それは考えなくても現状大きな問題はありません)。そのため、金利上昇に対する不安を解消するために、変動金利対比で余分に高い金利が要求されているのです。
ただし、全期間固定金利は最終的な金利が上昇することはありませんが、当初10年固定金利などを選ばれた場合は、10年後に見直さなければいけませんので、そこはご注意ください。住宅ローンの種類によっては、10年後の適用金利からの引き下げ幅が、当初10年と異なる場合があります(当初引き下げプランなど)。
なので、全期間固定金利を選ぶのは、将来金利が上昇する不安を解消するのに、保険料としていくら払えるかが焦点となります。
では、現在その水準はどれぐらいなのでしょう?
固定金利-変動金利=0.5%程度?
2017年9月現在の各銀行の住宅ローンを見ていると、ざっくり0.5%ぐらいの金利上乗せで全期間固定金利にできるようです。更に頭金を20%以上準備できる方は、0.2%程度の上乗せで済むようです。すごい時代になりましたよね!私が初めて住宅ローンを組んだ2010年ごろは、変動金利が1%切れば御の字だったのですが、今はその半分の0.5%も下回る銀行が現れています。1%であれば、全期間固定できちゃうぐらい時代ですからね。いい時代になったものです。
では、簡単に元利均等返済・ボーナス返済なし・借入期間35年で試算をしてみましょう。
変動金利0.495%の場合:月々129,682円 総額54,466,308円
固定金利1.080%の場合:月々143,014円 総額60,065,973円
差額は月々13,332円、総額で5,599,665円になります。これを安いと考えるか高いと考えるか。。。完全に個人の好みになりますよね。
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個人的なおススメは変動金利です
皆さん悩まれますよね、月々1万円強かぁ、、、それで将来金利が上がらないという保険に入っていると思えば、固定金利にしたいという方も多いと思います。変動金利はあくまで全期間金利が上昇しないシュミレーションなので、仮に変動金利が上昇した場合は、もっと差額は少なくなってきますから。
だから、「どれぐらい月日が流れて金利が上昇し始めるのか」、「またその時どうすればいいのか」などを悩まなくていいから全期間固定で決定!そういう考え方もありだと思います。
ただ、ここからは私の個人的な見解になりますが、私は金利に関わる仕事に10年以上携わっており、金利に関しては世間一般の方よりかなり詳しいと思っています。その感覚からいきますと、そう簡単に基準金利は上昇しないと感じているのが本音です。仮に市場の金利が上昇しても、住宅ローンに適用する基準金利はそう簡単に上昇しないと思っています。
もう少し具体的に言うと、変動金利を選ぶ理由は以下の通りです。
1.過去簡単に引き下げなかった基準金利は引き上げにくいと考えていること
2.銀行の貸出先が減少し、代わりに銀行が投資してきた国債などの金利も低い中で、現行の金利水準の住宅ローンでも銀行にとってはいい融資先であること
3.数年で住宅を買い替える場合は、金利が上昇しても0.5%を上回るのは現実的でなく、仮に上昇しても我慢すればいいだけであること
4.もし0.5%金利が上昇しても、全期間固定金利と同じ支払額にしかならないこと
5.変動金利を選択したことで得た差額を、金利上昇時の返済資金に残しておけば、金利上昇時の負担も軽減できること
6.日本経済が好景気で金利が上昇しているような局面では物件価格も上昇しているので、返済が厳しいほど金利が上昇していても、物件を売却すれば高値で清算できること
まとめますと、基本的に金利は上昇しないという想定の中で、中期的に物件を買い替える可能性が高いことと、最悪買い替えない場合でも我慢するか売ればいいだけと考えているのが私です。私と同じように、その境地に至れれば、変動金利100%で迷わなくなると思います。
逆に、そこまで楽観的に考えられない場合は、固定金利をおススメします。また固定と変動のミックスローンも流行っていますので、リスク分散をしたい場合は、その選択肢もありだと思いますが、その場合は変動と固定の2つの契約が必要なため、銀行によってはローンに必要な諸経費が2倍必要になりますので、ご注意ください。
最後に、絶対にやって欲しくないことをお伝えしておきます。
それは、最初に変動金利でローンを組んだのに、金利が上昇してきたタイミングで固定金利に切り替えることです。銀行の担当者は平気でこう言います。
「もし金利が上がってきても、変動金利から固定金利に変更できますよ」って。それはそうです、おっしゃる通りです。契約書を読めば書いてありますもの。でも、「その金利が上がったところで固定するんですか」と、逆に聞いてみたくなりますよね。
もし、金利が上昇する前に借り換えできていればいいのですが、上昇した局面では固定金利の水準はより高くなっているはずです。そこで固定するぐらいであれば、そのまま変動金利を維持した方がおそらく金利が低いですし、その後金利が下がった場合もそのメリットを享受できます。金利が上がったところで、将来更に金利が上昇するかもと不安になって固定金利に変更。。。個人的にはこれが変動金利の一番のリスクだと考えています。
そう感じた時は、今一度冷静にローンのシミュレーションを繰り返して下さい。
では、次は皆さんあまり気にされない方が多い、元利金利返済と元金均等返済についてです。
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